牛乳・豆乳そんなに飲みたいですか?:栄養療法の観点より
2026.06.12
「牛乳・豆乳そんなに飲みたいですか?」
当院の患者様から聞いたお話です。
その方のご主人は検疫の仕事をされているそうで。
船で運ばれて港に上がってきたコンテナの中身などを調べるお仕事です。
そのご主人が「一番イヤな仕事」と言われているのが
「家畜が食べる飼料が来た時」だそうです。
なぜならば、コンテナを覆っているシートをはがした途端、気化した農薬があたり一面に拡散するからです。作業の際は全員、防毒マスクを付けて行うそうです。
それはそうですよね。
まず、大豆やトウモロコシを栽培する際に大量に農薬が必要になります。
有機栽培の高価な穀物では割に合いません。
収穫した穀物に害虫が湧いたりカビが生えたり腐ったりしないように防虫剤・防カビ剤・防腐剤(ポストハーベスト)を撒いて。
船で数週間かけて海を渡って運ぶ際にも害虫やカビにやられないように更に薬を撒いて。
そういうものを家畜は食べています。
普通、野生動物や鳥などは草や昆虫、小動物などをとらえて食べます。
牛などの草食動物は草を。
豚は雑食性なので草やドングリや昆虫や小動物を。
ニワトリもミミズや昆虫、小動物を捕まえて食べます。
でも日本で飼育されている家畜が主に食べているのがこの「飼料」です。
自然の中で放牧して草だけを食べた牛から絞られる牛乳やバターは「グラスフェッド」と呼ばれ、コストが高くなりますから必然的にそうなります。
牛乳を積極的に勧めない理由のひとつです。
豆乳の材料の大豆もほとんどが輸入品(アメリカ・カナダなど)で、大豆油を搾ったカス=有機溶剤で油分を抜いたインチキ脱脂大豆を使い、出来上がった豆乳も、水で薄めてあります。
豆乳の成分表を見て大豆固形成分が10%以下の物はほぼそうやって作られたものとみてよさそうです。
国産の無農薬の有機JAS認証の大豆は0.1%未満だそうで。
輸入物に比べてコストは5倍以上。
スーパーに並ぶ豆腐もほぼそうやって作られているようです。
真面目に作れば一丁500円以上はするでしょう。
醤油も味噌も、味醂もお酢も、身近なスーパーで本物を見る事はなかなかありません。
こだわりの有機商品を扱うお店などでないと手に入らないのが現状です。
日本は世界トップクラスに農薬の使用基準が緩い国と言われます。
種類によってはその基準値はEUの数百倍~数千倍とも。
(気候の違いや種類によって基準の差はあります)
農薬のメリットももちろんあります。
農薬を使わなければ生産量は激減して日本中の国民が飢えてしまうでしょうし、食料品の価格が跳ね上がるでしょう。
それでいくと、養殖の魚も、肉も野菜も薬まみれで食べるものが無いじゃないか!?
私もそう思います。
真剣に考えるとそうなりますが、どこかで折り合いを付けないといけない。
添加物や農薬関係の書籍もたくさん読みましたが、知れば知るほどこの国は目を覆いたくなる状況です。それはまたおいおいコラムにするとして。
大事なのはまず、命や身体を作る元になる「食事・食材」に興味を持つこと。
「本物とは何か?」を知ること。
そしてそれを子や孫に伝えていくこと。
本物を作っている真面目な生産者さんが少しでも報われる世の中に…。
そうなると良いですね。
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