間違いだらけの食トレ正しい食事トレーニング
学校の部活やクラブチームで、身体を大きくするために食トレと称して、白米を4合も5合も無理やり食べさせる指導がいまだに行われているお話を患者様から聞くことがあります。
中には食べた後に嘔吐を繰り返すことでトラウマになり、ご飯が食べられなくなり摂食障がいにまでなるお子さんもいらっしゃいます。分子栄養学的な観点から言うと、これは「食トレ」でもなんでもなく、単なる虐待です。
白米やパン、麺類などの炭水化物の成分はほぼ「糖質」です。糖質は血糖値を上げ、素早くエネルギーに変わってくれますが、使われなかった糖質はグリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられ、さらに蓄えきれなかった糖質が「脂肪」に変わって蓄えられます。
ただ単に体重を増やし関取のような体型を目指すならそれでもいいでしょうが、瞬発力や持久力が必要なスポーツに脂肪はそこまで必要ないはずです。
「その競技に応じた筋肉をいかにつけるか」が一番大切だと思います。
そうなると、おのずと食事内容もタンパク質中心になるはずです。また、効率よく筋肉をつけていくためにはビタミン、ミネラルの摂取も欠かせません。指導者の自己満足的な思い込みだけの指導は単なる「虐待」です。
さらにマラソン、長距離走などの持久力が必要な競技では、身体中に酸素を運んでくれる「赤血球」も増やす必要があります。とくに長距離競技の選手は長時間のランニングで足裏から地面の衝撃を受け、赤血球が壊され貧血傾向にあります。赤血球の材料は「タンパク質」「鉄分」「ビタミンB群」が主な成分です。
選手個々の特徴と体調管理をしっかりと行って食事内容も考慮することがベストです。
このように食トレも科学的に行うことで選手のパフォーマンスを更に上げる事が可能です。当院ではアスリートフードマイスター、「分子整合栄養医学」のアドバイザー資格である「ONP=オーソモレキュラーニュートリションプロフェッショナル」の資格を有したスタッフがいます。必要であればチームの講演活動なども行っておりますのでお問合せ下さい。
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