なぜ成長痛は起こるのか?
2021.09.21
小学生から高校生くらいまでに、ひざ、かかと、足の裏などに痛みを発症する「成長痛」。発症のメカニズムは成長期には毎日少しずつ身長が伸びているんですが、筋肉よりも骨の方が早く伸びるからです。筋肉は骨の両端に付着しており、骨が伸びると筋肉が引っ張られ、骨の付着部が痛くなるのがいわゆる「成長痛」です。 成長期で骨が先に伸びて、筋肉がその成長に追い付いていない時に激しい運動などを繰り返すことで発症しやすくなります。
成長痛が起こる子と起こらない子がいるのにさまざまな要因はありますが、「成長ホルモンが一気に分泌される」となりやすいとされますが、その裏側にはタンパク質を中心とした栄養不足が隠れています。
成長痛の真の原因と身長の伸ばし方
人間の体の成分で最も多いのは「水」です。では2番目に多い成分は何かご存じですか?
▶︎ 答えはタンパク質です!
これを知らない方が多いのですが、とても大切なことなので詳しく説明しますと、人間の体はほぼ「水」と「タンパク質」と「脂=脂質」で出来ています。ですから3番目に多いのが「脂質」ですね。
成長期に日々伸びている「骨」も「筋肉」も「靭帯」も「皮膚」も「血管」も「内臓」も「髪の毛」も「爪」も「血液の成分」も「ウイルスをやっつけてくれる抗体」も、すべて「タンパク質」で出来ているんです!「タンパク質」が体を作ってくれているメインの材料だと思ってください。
特に成長痛に関与しているのが先ほど説明した「骨」と「筋肉」です。また、身長を伸ばすにも「骨」と「筋肉」が縦に伸びてくれないと身長も高くなりようがありません。骨と筋肉では骨が先に伸びて、筋肉が後から成長します。
成長期のお子様は身体中の細胞が日々成長し活発に代謝を行っている為、成人とは比較にならないほどの大量の「タンパク質」を必要としています。
ただでさえ身長が伸びるために毎日タンパク質を必要としていますが、さらにスポーツなどをしていると毎日の筋肉疲労のリカバリーでさらに大量のタンパク質が必要となりますから、激しく体を動かしていると骨が伸びるために使われるタンパク質が少なくなります。
また、身長を伸ばすホルモンの「成長ホルモン」の成分もタンパク質です。
この時に食事から摂取するタンパク質の量が不足すると身長も伸びませんし、成長痛を発症します。つまり、骨や筋肉を伸ばすための材料である「タンパク質の不足」で起こっているわけですから筋肉や腱の構成材料である「プロテイン」「コンドロイチン硫酸」などのタンパク質(=アミノ酸)の他、カルシウム、ヘム鉄、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンCなどをしっかり摂取することが必要です。
これらが十分に体内で吸収されることで丈夫な骨や筋肉になるのです。
身長に遺伝はさほど関係ありません。伸びる時期にいかに沢山栄養を摂取できるか?がカギになります。
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